顧客が自社の商品・サービスにどれくらい満足しているかを知りたいとき、多くの企業が活用しているのがCSATです。
CSATはCustomer Satisfaction Scoreの略で、日本語では「顧客満足度スコア」と呼ばれます。購入直後やサポート対応後など、特定の体験に対する満足度をシンプルな設問で測定する指標です。
CSATの計測方法
CSATの計測方法は非常にシンプルです。特定の体験の直後に、次のような設問でアンケートを実施します。
「今回のサポート対応にどの程度満足しましたか?」(1:非常に不満〜5:非常に満足)
回答を集計し、「満足」「非常に満足」(上位2段階)を選んだ人の割合を算出するのが一般的な計算方法です。
CSAT(%)= 上位評価(満足・非常に満足)の回答数 ÷ 全回答数 × 100
5段階評価だけでなく、3段階や10段階、絵文字(スマイリー)を使うケースなど、業種やシーンに応じてさまざまなバリエーションがあります。
NPSとの違い
顧客満足度を測る指標としてNPS(ネットプロモータースコア)がよく比較されますが、両者は測っている対象が異なります。
- CSAT:特定の体験(購入・問い合わせ対応・イベント参加など)に対する、短期的・局所的な満足度
- NPS:企業やブランド全体に対する、長期的な信頼・愛着(ロイヤルティ)
CSATは「その場でどうだったか」を測るのに向いており、NPSは「この先も使い続けたい・人に薦めたいと思うか」を測るのに向いています。どちらか一方だけでなく、両方を組み合わせて顧客理解を深める企業が増えています。
CSATの活用シーン
カスタマーサポートの品質管理
問い合わせ対応の直後にCSATを計測することで、対応品質のばらつきや改善が必要なポイントを早期に発見できます。
オンボーディング・導入支援の評価
SaaSサービスなどで、初期設定や導入研修の直後にCSATを取得すると、離脱につながりやすいポイントを特定できます。
Webサイト・アプリの体験改善
特定のページや機能を利用した直後にCSATを計測し、UI/UXの改善に役立てるケースもあります。
CSATを活用する際の注意点
CSATは手軽に導入できる指標ですが、いくつか気をつけたい点があります。
- 回答者が偏りやすい:満足度の高い人・不満の強い人ほど回答しやすい傾向があるため、母数と回答率も合わせて確認しましょう
- 単発の指標である:一時点の満足度だけを見て一喜一憂せず、時系列での推移を追うことが大切です
- 設問設計が結果を左右する:質問の言い回しやタイミング次第でスコアが変動しやすいため、社内で計測基準を統一しておきましょう
まとめ
CSATは、特定の体験に対する満足度を手軽に数値化できる指標です。長期的なロイヤルティを測るNPSと組み合わせることで、「今この瞬間の満足度」と「この先も選ばれ続けるか」の両方の視点から顧客理解を深めることができます。
関連用語
- NPS(ネットプロモータースコア) — 顧客ロイヤルティを数値化する指標
- カスタマーサクセス — 顧客の成功を能動的に支援する活動
- LTV(顧客生涯価値) — 顧客が生涯を通じてもたらす収益の合計
- エンゲージメント — 顧客やユーザーとの関係の深さを示す概念