E-E-A-Tって何?Googleが検索順位を決めるときに使う4つの評価基準
「SEO対策をしているのに、なかなか検索で上位に表示されない」という声をよく耳にします。コンテンツを充実させているのに思うように結果が出ない場合、E-E-A-Tという考え方を理解していないことが原因のひとつかもしれません。
このページでは、E-E-A-Tとは何か、なぜSEOで重要なのか、そしてサイトの評価を上げるために何ができるかをわかりやすくお伝えします。
E-E-A-Tとは
E-E-A-Tとは、Googleがウェブサイトやコンテンツの品質を評価するときに使う4つの基準の頭文字をとった言葉です。
- E(Experience) 経験
- E(Expertise) 専門性
- A(Authoritativeness) 権威性
- T(Trustworthiness) 信頼性
Googleは世界中の検索エンジン品質を評価する「検索品質評価ガイドライン」という内部文書を公開しており、E-E-A-TはそのガイドラインにてGoogleが重視する評価軸として明記されています。
この概念は、検索結果に表示するページが「本当にユーザーの役に立つ情報を提供しているか」を判断するために使われています。
E-A-TからE-E-A-Tへの変化
実は、もともとはE-A-T(経験を除いた3要素)という形で存在していました。2014年ごろから評価基準として知られるようになり、長らくSEO界でも重要視されてきた概念です。
2022年12月に、Googleはこのガイドラインを更新し、新たに「Experience(経験)」を追加してE-E-A-Tとなりました。
この変更の背景には、AI生成コンテンツの急増があります。AIは専門知識を持つかのような文章を書けますが、実際に体験・経験したことは書けません。「本当に経験した人が書いているか」という視点が加わったことで、体験に基づくリアルな情報がより高く評価されるようになりました。
4つの要素を詳しく見てみる
経験(Experience)
経験とは、コンテンツを書いた人が、そのテーマについて実際に体験・経験しているかどうかを指します。
例えば、「転職エージェントを使ってみた感想」という記事を書く場合、実際に転職エージェントを使った人が書いた記事と、使ったことのない人が書いた記事では、情報の質が大きく異なります。
Googleも同様に、「この記事を書いた人は本当に経験しているか」を評価するようになっています。商品レビュー・旅行記・体験談・ケーススタディなど、実体験に基づいたコンテンツが高く評価される傾向があります。
専門性(Expertise)
専門性とは、そのテーマに関する知識・スキルの深さを指します。表面的な情報だけでなく、専門家としての見解や詳細な説明ができているかが問われます。
例えば、医療に関する記事であれば医師や薬剤師が書いているか、法律に関する記事であれば弁護士などの専門家が監修しているかが評価されます。
ただし、専門家でなくても評価されるケースがあります。「まとめサイト」や「体験談ブログ」でも、そのテーマに詳しい一般の方が丁寧に書いたコンテンツは専門性があるとみなされることがあります。重要なのは、そのジャンルについて深い知識と理解があるかどうかです。
権威性(Authoritativeness)
権威性とは、そのウェブサイトや書き手が、世間からどれだけ「信頼できる情報源」として認識されているかを指します。
被リンク(他のサイトからの参照リンク)の数や質が権威性の評価に大きく影響します。有名なメディアや公的機関に引用・紹介されていることは、「その分野での権威性が高い」というシグナルになります。
また、サイテーション(ウェブ上でのブランド名・会社名・著者名の言及)も権威性を高める要素のひとつです。SNSでの言及や、業界メディアでの紹介などが積み重なることで権威性は高まります。
信頼性(Trustworthiness)
信頼性は、E-E-A-Tの4要素の中でも最も中心的な要素です。他の3つ(経験・専門性・権威性)は、信頼性を高めるための土台として機能していると考えることができます。
信頼性とは、サイト全体として「安心して使えるか」「情報が正確か」「透明性があるか」を総合的に評価したものです。
Trustが最も重要な理由
Googleは公式に「信頼性(Trust)がE-E-A-Tの中で最も重要な要素」と述べています。
経験や専門性、権威性があっても、最終的にそのサイトが信頼できるかどうかが検索順位に最も影響します。どれだけ専門的な情報が書いてあっても、運営者が不明だったり、セキュリティが脆弱なサイトでは、ユーザーに信頼してもらえません。
Googleはユーザーに安全で正確な情報を届けることを目的としているため、信頼性を最優先で評価しているのです。
E-E-A-TとYMYL:特に厳しく評価されるジャンルがある
E-E-A-Tは全てのウェブサイトに関係しますが、特に「YMYL(Your Money or Your Life)」と呼ばれるジャンルでは非常に厳しく評価されます。
YMYLとは「お金と健康(生活)に大きな影響を与える可能性があるコンテンツ」のことで、具体的には以下のようなジャンルが該当します。
- 医療・健康・薬に関する情報
- 法律・法的アドバイス
- 金融・投資・税金・保険
- ニュース・時事・政治
これらのジャンルでは、間違った情報がユーザーの生活に深刻な影響を与える可能性があるため、GoogleはE-E-A-Tを特に重視して評価します。もし医療や法律に関連するコンテンツをサイトに掲載している場合は、専門家の監修を入れることが強く推奨されます。
E-E-A-Tはスコアではない
よく誤解されますが、E-E-A-Tには数値化された点数があるわけではありません。「E-E-A-Tスコアが○点」というような指標は存在せず、Googleが様々なシグナルを総合的に判断して評価しています。
つまり、「この施策をやれば必ずE-E-A-Tが上がる」という単純な方程式はありません。サイト全体として、経験・専門性・権威性・信頼性をバランスよく積み上げていくことが大切です。
E-E-A-T評価を高めるための具体的な取り組み
以下では、E-E-A-T評価を高めるために取り組めることを、各要素ごとにご紹介します。いきなり全部やる必要はなく、できることから少しずつ始めるのがおすすめです。
経験を高める取り組み
実体験に基づいたコンテンツを作る
一次情報(自分が実際に経験・調査・取材した情報)をコンテンツに盛り込めるとベストです。商品を実際に使ったレビュー、顧客へのインタビュー記事、自社の実績・事例紹介などは、経験の証拠として機能します。
「他のサイトにも書いてあること」を並べるだけでなく、「うちの会社だからこそ書けること」を意識してコンテンツを作ることが、経験の評価を高める近道です。
お客様の声・事例を掲載する
実際にサービスを利用したお客様の声や、具体的な改善事例を掲載することも有効です。数字を使って「問い合わせが○%増えた」などの成果を示せると、より信頼性も上がります。
専門性を高める取り組み
特定のジャンルに絞ってコンテンツを作る
「何でも書いているサイト」より「このジャンルに特化したサイト」のほうがGoogleから専門性が高いと評価されやすい傾向があります。
発信するテーマの範囲を絞り、そのジャンルに関するコンテンツを継続的に増やしていけるとベストです。例えば「中小企業のWeb活用」というテーマに絞って記事を積み上げていくと、そのジャンルでの専門性が評価されやすくなります。
専門家の監修をつける
特に医療・法律・金融など専門知識が求められるジャンルでは、該当分野の資格を持つ専門家に監修を依頼することが有効です。記事の最後に「監修者プロフィール」として掲載することで、専門性の裏付けになります。
権威性を高める取り組み
被リンクを獲得する
他の信頼性が高いサイトから自社サイトへリンクを貼ってもらうことは、権威性を高める上で大きな効果があります。ただし、質の低いサイトから大量にリンクを集めるのは逆効果になる場合があるため、自然な形でのリンク獲得を目指すことが大切です。
良質なコンテンツを作り続けることが、結果的に被リンク獲得につながります。
Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録し、情報を充実させることは、地域ビジネスの権威性を高めるうえで有効です。口コミの数や評点も権威性のシグナルになります。
サイテーションを増やす
ウェブ上で会社名・ブランド名・代表者名が他のサイトに言及される「サイテーション」を増やすことも権威性強化につながります。プレスリリースの配信、業界メディアへの寄稿、SNSでの発信などが有効な手段です。
信頼性を高める取り組み
著者情報・運営者情報を充実させる
「誰が書いた記事か」がわかることが、信頼性向上の第一歩です。記事に著者名・プロフィールを掲載し、経歴や専門分野を明記できるとベストです。
会社概要・プライバシーポリシー・お問い合わせページなどを整備し、「きちんとした運営者がいるサイト」であることをGoogleとユーザーの両方に示しましょう。
サイトをSSL化する(https化)
URLが「https://」から始まっているかどうかは、信頼性の基本的なシグナルです。まだ「http://」のままのサイトがある場合は、SSL化対応を優先して行うことをおすすめします。SSL化はGoogle評価にも影響することが公式に認められています。
公的機関・信頼性の高い情報源を引用する
記事内で主張の根拠を示すとき、政府・研究機関・業界団体など信頼性の高いソースを引用できるとベストです。「〇〇によると…」と出典を明記することで、情報の正確性への信頼度が上がります。
定期的にコンテンツを更新する
古い情報が放置されているサイトは信頼性が低下する可能性があります。特に数字や法律・ガイドラインなど、変化する情報が含まれる記事は定期的に見直して最新化できるとベストです。記事の末尾に「最終更新日」を表記する習慣をつけることも有効です。
自社でE-E-A-Tに取り組む際に意識したいこと
E-E-A-T対策は「一度やれば終わり」ではなく、継続的な積み上げが大切です。
当社がWebサイトの改善・コンテンツ制作をご支援する中で感じるのは、「E-E-A-Tの評価を高めるために特別な対策をしよう」と考えるより、「ユーザーにとって本当に役立つサイトを作ろう」という方針で取り組むほうが、結果的にE-E-A-T評価も自然と高まるということです。
逆説的に聞こえるかもしれませんが、Googleの評価基準は「ユーザーの利益を最大化するために」設計されています。ユーザーにとって価値のあるコンテンツを誠実に作り続けることが、最もシンプルで確実なE-E-A-T対策と言えます。
また、E-E-A-T対策はどれかひとつだけ磨けばいいわけではありません。経験・専門性・権威性・信頼性のすべてを少しずつ底上げしていくイメージで、継続的に取り組むことが大切です。
よくある質問
E-E-A-Tが低いと検索順位は下がるの?
直接的に「E-E-A-Tスコアが低いから順位を下げる」という仕組みではありませんが、E-E-A-Tに関連する評価シグナル(被リンク・著者情報・コンテンツの質など)が低いと、相対的に検索順位が上がりにくくなる傾向があります。特にYMYLジャンルでは顕著です。
中小企業でもE-E-A-T対策はできる?
できます。大企業でなくても、自社の実績・お客様の声・スタッフの専門知識を丁寧に発信することで、E-E-A-T評価を高めることは十分可能です。むしろ、地域に根ざした実体験の発信は大手サイトにはできない強みになります。
AIが書いた記事はE-E-A-T評価が低くなるの?
GoogleはAI生成コンテンツを一律に評価しているわけではなく、「コンテンツの質と有用性」で判断しているとしています。ただし、AIが生成した内容をそのまま公開するだけでは経験・実体験の要素が欠けやすいため、人間が実体験や専門的な見解を加えることが大切です。