WordPressのサイトを作ったり運用していると、「プラグインを入れましょう」という言葉を耳にすることがよくあります。でも「そもそもプラグインって何?」「どれを入れればいいの?」と思っている方も多いはず。
この記事では、プラグインの基本的な意味から、WordPressでどんな使い方ができるのか、選ぶときに気をつけたいポイントまでを、できるだけわかりやすく解説します。Web制作やWordPressの専門知識がなくても、読み終えるころには「プラグインってこういうものか」と納得してもらえるとうれしいです。
プラグインとは何か
プラグイン(plugin)は、ソフトウェアに後から機能を追加するための「拡張パーツ」です。
「plug」は英語で「差し込む」という意味です。コンセントにプラグを差し込んで電気製品を使うイメージ通り、既存のソフトウェアにつなぐことで新しい機能が使えるようになります。
わかりやすい例を挙げると、スマートフォンにアプリを追加するのに近い感覚です。スマートフォン自体に最初から全部の機能が入っているわけではなく、地図アプリや家計簿アプリなど必要なものを後から追加しますよね。プラグインもそれと同じ考え方です。
プラグイン単体では動かない
重要なのは、プラグインは単体では動作しないという点です。必ず「本体のソフトウェア」があって、そこにプラグインを組み込むことで初めて機能します。
Webの世界では特にWordPressのプラグインが有名ですが、PhotoshopやChromeブラウザなど、他のソフトウェアにもプラグインの仕組みは存在します。
WordPressのプラグインとは
WordPressは世界で最も使われているCMS(コンテンツ管理システム)で、インストールした直後の状態でもブログやサイトの基本的な運営はできます。ただし、「問い合わせフォームを設置したい」「SEOの設定をちゃんとやりたい」「スパムコメントを防ぎたい」といった細かいニーズには、標準機能だけでは対応しきれない部分があります。
そこで活躍するのがWordPressのプラグインです。必要な機能を後から追加でき、プログラミングの知識がなくても管理画面から簡単に導入できます。現在、WordPressの公式プラグインディレクトリには6万本以上のプラグインが登録されており、たいていのやりたいことは既存のプラグインで実現できるようになっています。
テーマとプラグインの違い
WordPressを使っていると「テーマ」と「プラグイン」という言葉が両方出てきます。この2つは役割が違います。
テーマ
テーマはサイトの「見た目・デザイン」を担当します。色使い・フォント・レイアウト・全体のスタイルなど、サイトがどう見えるかを決めるのがテーマの役割です。
プラグイン
プラグインはサイトの「機能」を担当します。問い合わせフォームの設置・SEO設定・バックアップ・スパム対策など、動作や機能面を拡張するのがプラグインの役割です。
見た目はテーマ、機能はプラグインと覚えておくと整理しやすいです。
WordPressでよく使われるプラグインの例
具体的にどんなプラグインがよく使われるのか、代表的なものをカテゴリ別に紹介します。
問い合わせフォーム
Contact Form 7
最もよく使われる問い合わせフォームプラグインです。名前・メールアドレス・本文といった基本的なフォームを、コードなしで作成できます。国内のWordPressサイトの多くで採用されており、日本語のサポートも充実しています。
SEO対策
All in One SEO
各ページのメタタグ(ページの説明文)・XMLサイトマップ・OGP(SNSでシェアされたときの表示)など、SEOに関わる設定を一元管理できます。設定画面が日本語化されており、初めての方でも使いやすいのが特徴です。
Yoast SEO
海外ではこちらが定番のSEOプラグインです。記事を書きながら「このページのSEO品質はどうか」をリアルタイムに確認できるのが便利です。
画像の軽量化
EWWW Image Optimizer
サイトにアップロードした画像を自動で圧縮し、ページの表示速度を改善します。画質を保ちながらファイルサイズを小さくできるため、多くのサイトで導入されています。
セキュリティ・バックアップ
BackWPup
データベースやファイルを定期的にバックアップするプラグインです。万が一サイトが壊れたり、データが消えたりした場合に復元できるよう、バックアップは必ず設定しておきたいものです。
Wordfence Security
不正アクセスの検知・ファイアウォール・マルウェアスキャンなど、セキュリティ面を強化するプラグインです。特に公開後のサイトには入れておくとベターです。
スパム対策
Akismet Anti-Spam
コメント欄やフォームへのスパム投稿を自動でフィルタリングします。WordPressには最初からインストールされている場合が多く、有効化するだけで使えます。
サイトマップ
XML Sitemaps
Googleにサイトの構造を伝えるXMLサイトマップを自動生成します。新しいページを追加するたびに自動更新されるため、一度設定すれば手間がかかりません。
プラグインのインストール方法
WordPressのプラグインをインストールする方法は主に2つあります。
管理画面から直接インストールする
WordPressの管理画面にログインし、「プラグイン」→「新規追加」から検索してインストールするのが最も簡単な方法です。公式プラグインディレクトリに登録されているプラグインはここから直接追加できます。
手順はシンプルです。
- 管理画面の左メニュー「プラグイン」をクリック
- 「新規追加」を選択
- 検索ボックスにプラグイン名を入力
- 「今すぐインストール」→「有効化」の順にクリック
これだけで完了です。
ZIPファイルをアップロードしてインストールする
公式ディレクトリ以外で配布されている有料プラグインなどは、ZIPファイルをダウンロードして手動でアップロードします。管理画面の「プラグイン」→「新規追加」→「プラグインのアップロード」からZIPファイルを選択します。
プラグインを使うときの注意点
プラグインは便利な反面、使い方を間違えるといくつかの問題が起きることがあります。外注先や制作会社に任せている方も、以下の点は知っておけると話し合いがスムーズです。
入れすぎない
プラグインを増やすほどサイトのデータを読み込む処理が増えるため、表示速度が落ちる可能性があります。「便利そうだから」と次々と追加するのではなく、本当に必要なものだけを選ぶのが基本です。
同じ目的のプラグインは1つに絞ることも大切です。たとえばSEOプラグインを2本入れてしまうと、設定が競合してうまく動かなくなることがあります。
目安として、サイトの規模にもよりますが、20〜30本以下に収めることができるとベターです。
テーマや他のプラグインとの相性を確認する
プラグインとテーマ、またはプラグイン同士の相性が悪いと、サイトが正常に表示されなくなったり、特定の機能が動かなくなったりすることがあります。
新しいプラグインを追加するときは、1つずつインストールして動作を確認していくのが安全です。一度に複数入れてしまうと、問題が起きたときにどれが原因か特定しにくくなります。
バックアップを取ってからインストールする
プラグインをインストールしたり更新したりすると、まれにサイトが正常に動かなくなることがあります。そのような事態に備えて、変更を加える前にバックアップを取っておくことが大切です。
前述のBackWPupなどのバックアッププラグインを使って、定期的にデータを保存する習慣をつけられるとベターです。
公式プラグインディレクトリのものを優先する
WordPressの公式プラグインディレクトリ(WordPress.org)に登録されているプラグインは、一定の審査を通過しています。見知らぬサイトで配布されているプラグインはウイルスが仕込まれている可能性もあるため、公式ディレクトリのものを優先するのが安全です。
安全なプラグインの選び方
数万本のプラグインの中から何を選べばいいか、判断の基準を整理します。
更新頻度を確認する
長期間更新されていないプラグインは、セキュリティの脆弱性が放置されている可能性があります。プラグインの詳細ページに「最終更新」の日付が表示されているので、直近1〜2年以内に更新されているものを選ぶのが基本です。
インストール数と評価を見る
インストール数が多く、評価が高いプラグインは多くのサイトで実績があるということです。特にインストール数10万以上・評価4以上のものは安心感があります。
WordPressの最新バージョンと互換性があるか確認する
WordPressは定期的にバージョンアップされます。古いプラグインは最新のWordPressと互換性がなく、動作不具合の原因になることもあります。「使用中のWordPressバージョンでテスト済み」と表示されているものを選ぶと安心です。
有料プラグインについて
無料で使える公式プラグインが多い一方、より高機能な有料プラグインも存在します。EC機能・会員制サイト・複雑な予約システムなど、特定の目的に特化した有料プラグインはサポートが手厚く、機能も充実していることが多いです。
プラグインのアップデートを怠らない
プラグインは導入して終わりではありません。定期的なアップデートが必要です。
古いプラグインはセキュリティの脆弱性を突かれてサイトが乗っ取られたり、不正なコードを埋め込まれたりするリスクがあります。管理画面のダッシュボードに「プラグインの更新があります」という通知が出たら、早めに対応できるとベターです。
ただし、アップデート前には必ずバックアップを取りましょう。更新によって予期せぬ不具合が起きることもゼロではありません。
外注している場合に押さえておきたいこと
Web制作を外部に委託している場合、プラグインの選定や管理はほとんど制作会社が行います。ただし、発注者側として以下の点は把握しておけると、長期的なサイト運営がスムーズです。
導入されているプラグインのリストを確認する
サイト納品時に、どんなプラグインが入っているかのリストをもらえるとベターです。後から「このプラグインは何のために入っているの?」とならないよう、納品時に説明を求めることをおすすめします。
保守管理契約の有無を確認する
プラグインの定期更新やセキュリティ対策は、サイトを長期運営するうえで欠かせません。制作後の保守管理を誰が担当するのか、契約内容を確認しておくと安心です。自社で対応が難しい場合は、制作会社の保守プランを活用することも選択肢の一つです。
プラグインの勝手な追加・削除に注意する
「便利そう」という理由で自分でプラグインを追加・削除すると、サイトが壊れるリスクがあります。制作会社と連携しながら進めることが大切です。
まとめ
プラグインとは、WordPressなどのソフトウェアに後から機能を追加するための拡張パーツです。問い合わせフォーム・SEO設定・バックアップ・セキュリティ対策など、さまざまな用途に対応したプラグインがあり、プログラミング不要で機能を拡張できるのがWordPressの大きな魅力の一つです。
一方で、入れすぎによる表示速度の低下・相性問題・セキュリティリスクといった注意点もあります。公式ディレクトリの実績あるプラグインを選び、定期的にアップデートする運用が基本です。
Web制作を外注している場合も、プラグインの基本を知っておくことで制作会社とのコミュニケーションがスムーズになります。何か気になることがあれば、制作会社に遠慮なく確認してみてください。