「リニューアルしたのに成果が全然出ないじゃないか」
以前、お客様からこう言われたことがあります。当社も、かつては「サイトを作って納品する」ことだけを仕事にしていた時期がありました。そのとき気づいたのが、お客様が本当に求めているのは「新しいサイト」ではなく「問い合わせが増えること」「売上につながること」だ、ということです。
その経験が、今の当社の考え方の原点になっています。
この記事では、ホームページで成果が出ない根本的な原因と、運用によって成果を出すために必要なことを、実際の事例を交えながらお伝えします。
目次
ホームページで成果が出ない原因は2つの数字に集約される
ホームページの成果が出ない原因はさまざまに見えますが、突き詰めると2つの数字に集約されます。
サイトへのアクセス数(集客)と問い合わせ率(コンバージョン率)です。
このどちらかが弱ければ成果は出ません。アクセスが少なければ問い合わせは増えませんし、アクセスがあっても問い合わせに至らなければ意味がありません。
成果が出ないと感じているとき、まず確認すべきは「どちらに問題があるのか」です。原因を特定しないまま動いても、的外れな改善になってしまいます。
成果が出ない3つのケースと診断
ケース1 – そもそもアクセスがない
サイトを公開しても、何もしなければ誰にも見つけてもらえません。Google検索で上位に表示されるためには、SEO対策が必要です。公開直後のサイトが検索結果に表示されるまで、一般的に数か月かかることも珍しくありません。
「サイトを作ったのに成果が出ない」という相談の多くは、実はアクセス数の問題です。Google Analyticsなどのアクセス解析ツールで確認すると、月に数十件しかアクセスがなかった、というケースはよくあります。
確認方法
Google Analyticsでサイトの月間アクセス数を確認してください。業種・ページ数にもよりますが、月に数百件以下であれば、まず集客を改善することを優先する必要があります。
ケース2 – アクセスはあるが問い合わせにならない
アクセスはそれなりにあるのに、問い合わせがほとんど来ない場合は、サイト内部に問題があります。
よくある原因として、以下のようなものが挙げられます。
- 問い合わせページへの導線が分かりにくい
- 問い合わせをする理由・メリットが伝わっていない
- サービス内容や実績の説明が不十分で信頼を得られていない
- フォームが長すぎて離脱されている
この場合は、コンテンツの内容やページ設計を見直すことが先決です。アクセスを増やすよりも、今来ているユーザーに問い合わせてもらえる状態を作ることが、費用対効果の高い改善につながります。
確認方法
Google Analyticsで「お問い合わせページへのアクセス数」と「実際の問い合わせ数」を比較してください。問い合わせページにたどり着いているのに問い合わせが少ない場合は、フォームや問い合わせ動機に問題がある可能性があります。
ケース3 – アクセスはあるが見込み客ではない
アクセスはそれなりにあり、問い合わせも来るが成約につながらない、あるいは全く関係のない問い合わせが多い、という場合はターゲットのミスマッチが起きています。
集客できているキーワードが、自社のサービスを必要としている人が検索しているキーワードとずれているケースです。アクセスの「量」より「質」を見直す必要があります。
確認方法
Google Search Consoleで、どのキーワードから流入しているかを確認してください。狙っていないキーワードからのアクセスが多い場合、コンテンツの見直しが必要です。
「作って終わり」のサイトがはまる負のループ
多くの企業がホームページを公開後、こんな状況に陥ります。
サイトを公開したが問い合わせが来ない → 「サイトは意味がない」という結論になる → 運用に時間・費用をかけることをやめる → さらに状況が悪化する
このループを抜け出せない理由は、「なぜ成果が出ないのか」を分析せずに諦めてしまうからです。
ホームページは公開した瞬間が完成ではありません。公開は「スタート」です。その後の運用によって、少しずつ検索に強くなり、コンテンツが充実し、訪問者の信頼を得ることができます。
競合他社が今日もコンテンツを更新し、SEO対策を続けている中で、自社が何もしなければ差はひらくばかりです。
成果につながるために必要なこと
継続的なコンテンツ更新
Googleは定期的に更新されているサイトを評価する傾向があります。また、ターゲットの疑問や課題に答えるコンテンツが増えることで、より多くのキーワードで検索に引っかかるようになります。
「週1回ブログを書く」「月に2〜3本の記事を追加する」といった小さな積み重ねが、中長期的な集客力につながります。
ただし、更新すれば何でも良いわけではありません。ターゲットが検索しそうなキーワードを意識したコンテンツを作ることが重要です。
数字を見てPDCAを回す
「なんとなくアクセスが少ない気がする」という感覚ではなく、数字で現状を把握することが大切です。
最低限、以下の数字は定期的に確認することをおすすめします。
- 月間アクセス数(全体・ページ別)
- どのキーワードから流入しているか
- 問い合わせフォームへのアクセス数と実際の問い合わせ数
- サイト内でどのページがよく見られているか
これらのデータを月に一度でも確認する習慣があるだけで、どこを改善すべきかが見えてきます。
サイト内の動線・コンテンツの改善
アクセスはあるのに問い合わせにならない場合は、サイト内の改善が有効です。具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
- 問い合わせフォームへのボタンをわかりやすい位置に配置する
- 問い合わせするメリット(相談無料・見積もり無料など)を明示する
- 実績・事例を具体的に掲載して信頼感を高める
- よくある質問をページに追加してハードルを下げる
小さな変更であっても、問い合わせ率が改善されると成果は大きく変わります。
中小企業が運用できない本当の理由と対策
当社が多くのお客様と接してきてわかったことがあります。運用がうまくいかない最大の原因は、「何をやるか・誰がやるか・いつまでにやるか」が決まっていないことです。
「時間があるときにやろう」という進め方は、通常業務の忙しさに押されて間違いなく滞ります。これは怠慢ではなく、構造的な問題です。
外注する場合
時間が確保できないのであれば、予算をかけて外部に委託するという選択肢があります。SEO対策・コンテンツ制作・広告運用など、自社に知識がなくても専門家に任せることで成果を出せる領域は多くあります。
ただし、丸投げにするのではなく、「目標と現状の数字の確認」だけは担当者が把握しておくと、外注先との連携がうまくいきます。
社内で対応する場合
社内でやる場合は、「そのための時間」を意識的に確保することが必要です。担当者を決め、週にどれだけの時間を割くかをあらかじめスケジュールに組み込む。「週1回ブログを書く」と決めたなら、毎週決まった曜日に2時間ブロックするなど、ルールとして運用する体制が重要です。
どちらが正解かは、企業の状況・予算・目標によって異なります。大切なのは、「運用しない」という選択肢を取らないことです。
当社の実例
実際にホームページの運用・改善によって成果が変わった事例をご紹介します。
美容室 – 検索経由の新規顧客獲得
当社の原体験となった事例です。前職時代、美容室を主なターゲットにしていた時期がありました。
「地域名+美容室」といったキーワードで検索順位を上げるSEO対策を継続的に実施したところ、ホットペッパービューティー以外の経路からお客様が来た、というフィードバックをいただきました。予約媒体への依存を減らせたことで、集客コストの削減にもつながった事例です。
この経験が、「サイトを作って終わりではなく、運用してこそ成果が出る」という考え方の原点になっています。
SaaSサービス – コンテンツマーケティングによる第一想起の獲得
競合が大手を含めて10社程度しかいない比較的ニッチなSaaS市場での事例です。
サービスの認知度はある程度あったものの、見込みユーザーが比較検討する際に候補に入れてもらえていないという課題がありました。「知られてはいるが選ばれていない」という状態です。
そこで、業界の関連キーワードやトレンド情報を発信するコンテンツマーケティングを継続的に実施しました。自社サービスの宣伝ではなく、ターゲットが知りたい情報を提供することで接点を増やし、「この分野といえばこの会社」という第一想起を取ることを目的とした施策です。
結果として問い合わせが増加し、比較検討の土台に乗れるようになりました。
コーポレートサイト – 製品情報の充実と資料ダウンロード機能の追加
製造業のお客様の事例です。既存のコーポレートサイトに対して、製品情報を検索・比較しやすくする構造改善と、製品資料をダウンロードできる機能を追加しました。
SEOによってサイトへの集客力が高まったこともありますが、問い合わせの質が大きく変わりました。「この製品とこの製品の違いを教えてください」「仕様について確認したい」といった、製品を具体的に指定した問い合わせが増え、成約角度の高いリードを獲得できています。
サイトの情報が充実することで、問い合わせ前にある程度の検討が完了した状態で接触してくれるお客様が増えた、という事例です。
人材業界 – ターゲットの根源的な欲求に寄り添ったLP・広告
人材業界でのLP制作と広告運用の事例です。
ターゲット設定を、年代などの表面的な属性に留めず、ユーザーの根源的な欲求まで深掘りしました。「あまり働きたくないが、働かなければならない」という層までペルソナを具体化し、その視点に徹底的に寄り添ったLPを制作しました。
広告も、そうしたターゲットが実際に検索するであろうキーワードを精密に設計して配信した結果、問い合わせ数の増加につながりました。「誰に届けるか」の解像度を上げることが、成果に直結した事例です。
就労支援業界 – 集客設計からCV最適化まで
就労支援事業での事例です。利用者のニーズや競合状況の分析から始めました。
就労支援にはA型・B型・就労移行支援といった形態があり、それぞれの違い・競合他社の特徴・どういう人が通いやすいかといった点まで丁寧に調査しています。その上で、集客設計からユーザーを離脱させずにコンバージョンへつなげるLPの制作を一貫して担当しました。
「作る」だけでなく、「誰に・何を・どう伝えるか」の設計が成果を左右する、という事例です。
制作会社を選ぶときに確認すべきこと
ホームページを依頼するとき、「作って終わり」にならないためのポイントを確認しておくと安心です。
公開後の運用について具体的な話をしてくれるか
提案の段階で「公開後にどう集客するか」「どのくらいのタイムスパンで成果を出すか」という話をしてくれる会社は、運用まで見据えた制作をしている可能性が高いです。
逆に、デザインや機能の話しかしない会社は、「納品がゴール」という考え方である可能性があります。
数字の話ができるか
「このサイトで月に何件の問い合わせを目標にしますか?」という問いを持っている会社かどうか、確認してみてください。目標と現状の数字を意識した制作をしているかどうか、提案の内容に表れます。
過去の実績で「成果」を語れるか
「きれいなサイトが作れました」ではなく、「問い合わせが○件増えました」「検索順位が上がりました」という成果の話ができる制作会社は、成果を出すことを目的として動いています。
正直なことを言うと、シンシエイト自身も全ての案件で定量的な成果を証明できているわけではありません。成果が出るまでのプロセスを丁寧に設計することと、数字を継続的に追う体制を持つことは、今も課題として取り組み続けています。「作って終わり」を脱するには、制作会社側の意識だけでなく、お客様側が「成果を一緒に追う」という関係を作ることも重要です。
おわりに
ホームページで成果が出ない理由は、ほとんどの場合「作って終わりにしていること」と「現状の数字を把握していないこと」の2つに行き着きます。
アクセスが少ないのか、問い合わせ率が低いのか、ターゲットとのミスマッチがあるのか。まず現状を正しく把握することが、改善の第一歩です。
当社シンシエイトでは、サイト制作だけでなく、公開後の運用・改善の支援も行っています。「成果が出ていない原因がわからない」「何から手をつければいいかわからない」という段階からでも、ぜひ一度ご相談ください。